2025.12.24
アーティスト紹介
第4回ゴールデン学生サポーターインタビュー
ゴールデン学生サポーター制度とは、未来のアートシーンを担う美大・芸大生に募集し、選出された学生にGOLDEN製品を協賛する奨学制度。第四回目は、京都芸術大学の森本玄先生、東京藝術大学の秋本貴透先生、 斎藤芽生先生にご協力いただき、それぞれお二人ずつサポーターを選出いただきました。
今回は、京都芸術大学の 松浦りよさん 小野田涼香さん をご紹介いたします。
Q:応募いただいた理由をお聞かせいただけますか?
松浦さん : 私は普段『すきま』というテーマで制作を行っています。ものの輪郭や指を重ねた時にできるすきまの形に魅力を感じていて、それらを捉えるのに『ドローイング』という方法を主体にして制作を行っています。使用画材はアクリル絵具とかパステルを主に使用しているのですが、その延長線上として、ゴールデンのアクリル絵具を使用することで、制作の幅が広がるのではないかと考えて応募しました。
最近は、線のイメージを重ねることが多かったのですが、その線や面を重ねて表現をしていく過程で、ゴールデンのメディウムとかペーストを利用できたらと考えています。
Q : 今日は一通りゴールデンの製品をお試しいただきましたが、何か制作で使用できそうな素材はみつかりましたか?
松浦さん : クリアタールジェルです。もともと気になっていたので。使ってみて面白い表現ができたらと楽しみです。
Q : 興味のある色材はありましたか?
松浦さん : やはり、考えながら描きたいと思うので、乾燥時間が遅いオープンアクリリックスは使ってみたい
色材です。

Q : 応募いただいた理由をお聞かせいただけますか?
小野田さん:私は制作をする際に、観察対象として『風土』を意識している部分が多くあります。その理由は、自分が生活をしているときに、『周りと違うな』と思うことが結構あって、世界規模で見てみると、自分と別の土地の人とは全然違うし、当然アジアとヨーロッパは違う。『その土地の性質によって違うところは必ずある』と感じることがよくあって、『風土』を観察対象として制作を進めています。その延長で素材も気にしていて、自分の肌になじむというか、和紙とか、墨など、アジアになじみのある画材を使っています。これまでアクリル絵具は使ってこなかったのですが、今回この機会を頂けたので、自然の作用に反発しているというか、そういう画材に挑戦して、素材自体、合成樹脂であったり、そういうのにも関わってみたら自分の表現の幅が増やせるのかなと思い、今回応募いたしました。
Q : 作品に活かせそうな絵具はありましたか?
小野田さん:偏光系の絵具とか、メタリック系の絵具の混色とかをやってみたいです。ガラスビーズジェルとか素材感のはっきりある素材も使ってみたいと思います。

★第4回GOLDEN学生サポーターのお二人には、一年間を通してGOLDEN製品を使用した表現の可能性を追求していただきます。一年後の成果報告レポートを楽しみにしております。
またその間、これまでのGOLDEN学生サポーターの皆さんとの座談会なども企画しており、そのレポートも公式ブログで掲載させていただく予定です。
‐サポーター紹介‐

松浦 りよ Riyo Matsuura
Instagram:https://www.instagram.com/morisaki_002_/
2021 京都芸術大学 芸術学部 美術工芸学科油画コース入学
2022 京都芸術大学 油絵学科2 年 進級制作 東島 毅 賞
2024 グループ展 同学 学生会展示企画「 遭遇展」
2025 京都芸術大学 修士課程 芸術研究科 芸術実戦領域 油画分野入学
私は、ものや人がもつ輪郭に興味をもち制作を行っています。私が魅力を感じているのは、単に外形としての輪郭だけではなく、ものの一部を切り取った際に見えるかたちや、複数の対象が重なり合って生まれる不定形な「すきま」です。そうした一見見逃されがちなかたちに目を向け、それらを「すきま」と呼び、制作のテーマとしています。
表現方法としてはドローイングを中心にしており、描くスピードや手の動きを重視しています。時間をかけすぎない「早い仕事」によって、感覚に忠実な線や形を引き出すことができ、すきまのもつ一瞬の魅力をそのまま画面に定着させることができると感じています。
また、絵を描く支持体として木材中心に制作を行っています。木材の木目は、絵具の透明層や厚塗りと交わり合い、画面に複層的な深みを与えます。絵具を薄く塗れば木の文様が浮かび上がり、厚く重ねればその存在は覆い隠される。こうした現象は、私がとらえたい「すきま」の感覚と重なり合います。
支持体と絵具の関係性自体がひとつの表現領域となり境界がにじみ、時に対立しながら新しい画面の形づくりを支えてくれていると考えています。
画材もひとつのものに執着せず、アクリル、油絵具、パステル、など様々なものを使用し、素材や質感の違いによって変わる画面の表情を研究しています。

『地に足を♯2』
油彩、アクリル、クレパス、木材 1167×910㎜ 2025

『地に足を#1』
油彩、アクリル、クレパス、木材 1810×1105㎜ 2024

『スキマと隙間とすきま。』
アクリル、クレパス、木材 360×240㎜ 2025

『No title』
オイルパステル、木材 630×180㎜ 2025

『No title』
アクリル、オイルパステル、木材 333×242㎜ 2025

『進む#1』
油彩、クレパス、パネル 1167×910㎜ 2024

『進む#2』
油彩、パネル 1167×910㎜ 2024

『みつける。』
油彩、パネル 220×333㎜ 2024

『星の子がやってきた』
油彩、木材 300×100㎜ 2024

『教えて、』
アクリル、クレパス、パネル 318×410㎜ 2023

小野田涼香 Ryouka Onoda
2021 京都芸術大学 芸術学部 美術工芸学科油画コース入学
2025 京都芸術大学 修士課程 芸術研究科 芸術実戦領域 油画分野入学
私は、各地の風土がもつ精神的な特徴に触れながら、平面作品を通して人の内面にある共通性を探っています。風土に根ざした感覚は、そこで暮らす人々の身体や意識の動きに深く関わっており、それぞれの土地特有の形を作り上げているように感じます。
私は対人関係に不安を抱え、自閉的な性格のまま長く過ごしてきました。自身の内側にあるトラウマ、言葉にならなかった体験や、うまく他者と繋がれなかった記憶は、私の表現の原点でもあります。作品の制作は、そのトラウマに直接向き合うのではなく、風土という外部の気配を通して、それを解きほぐす試みです。
風景を描くことはあまりありませんが、作品にはその土地の湿度や光、空気の濃度といった抽象的な気配を含ませています。層を重ねたり、滲ませたり、削ったりする行為を通して、風土と私自身の感覚が交わる地点を探っています。それは、自己と世界をつなぎ直すための「練習」であり、他者の存在を想定しながら、そこへ静かに開いていく行為でもあります。
異なる土地に息づく精神のかたちの中に、私たち全員に通じる不安や願い、孤独の影を見つけることがあります。風土を媒介にそうした共通の感情を可視化することで、他者とのあいだに小さな通路をつくる。そのような制作を続けていきたいと思っています。

『untitle』
木パネル、油絵具、鉛筆、ジェッソなど 1167×803㎜

『untitle』
木パネル、油絵具、鉛筆、ジェッソなど 1167×803㎜

『untitle』
墨、新鳥の子紙

『untitle』
木パネル、油絵具、鉛筆、ジェッソなど 1820×910㎜

『untitle』
木パネル、油絵具、鉛筆、ジェッソなど 1820×910㎜
★東京藝術大学から選出されたお二方のインタビューは後日掲載予定ですので、お楽しみに‼









